去る3月12日㈯、ご一緒しましょの今年最初のイベント「ヨミトリ君と麻痺手で遊ぼう♪会」を開催しました。主に脳卒中の後遺症で片麻痺となられた方がご参加くださり、なんと、皆様その麻痺手でスイッチを上手に操作して、本イベント用にご用意したオリジナルのPCゲームを楽しまれ、大いに盛り上がりました。

始まる前、

「僕の手は麻痺で全然動かないんだけど。でも何かなーと思って来てみたよ」とテツさん。
「麻痺手で遊ぶってどういうこと?」と思案顔のトキさんに「よくわからないけど、麻痺手で遊ぶってことだがね。やってみよう」と前向きに応えてくださるレイコさん。
「この手は14年間動きません。できるでしょうか。」と率直に聞いてくださったヤスさん。
「この手が動いたら嬉しいです」と、控えめに、でも微笑みながら期待を込めて話されたヒロさん。

「麻痺手で遊ぶって何をするんだろう???」

皆様それぞれご自分の麻痺側の手への思いを胸に、興味津々で集まってくださいました。

先ず最初に、たかぎから、ヨミトリ君の働きについてメガネを例に説明しました。


私たちは物が見えにくくなったらメガネを使います。
たとえば近視だと、近視の強い人は度の強いメガネ、軽い人は度数の弱いメガネで調節します。麻痺手も、麻痺の重い人、軽い人と、動かしづらさも人それぞれですが、ヨミトリ君(装置とシステム)は、その人の動かしづらさに応じてサポートする力を機器で調節してくれます。裸眼では見えにくい近視の人が、その人に合った度数のメガネをかけて物を見れば、近視を意識せずに物を見ることができるように、ヨミトリ君のサポートを受けて、麻痺手でスイッチを操作してPCゲームを楽しめるというわけです。夢のような装置です。思わず自画自賛してしまいます!


アレサ

で、ママの説明で皆さん理解できたんですか。

たかぎ

いえ、できません。なので、「論ずるより産むが易し」です。

アレサ

それを言うなら『論より証拠』『案ずるより産むが易し』だと思いますが、とにかく、皆さんやってみてくれたんですね。

参加された皆さんも、麻痺手に拘縮のある人、指は伸びているけれども力が入らない人、動かしづらさの強い人、軽い人さまざまでした。でもヨミトリ君がいるから大丈夫。開発者の岡田さんが装置をフル稼働させて、対応してくださいました。スイッチもご参加の皆さんが操作しやすいものを選べるように、今回は3種類をご用意。

  • ほとんど触っただけで力が伝わる感度の高いタイプ。
  • 拘縮があっても握ったままで拳で操作できるタイプ。
  • 麻痺の軽い人が、握って手首の角度を変えることで操作するタイプ。

ヨミトリ君も3台用意して、同時に複数の参加者がプレイできるようにご準備してあったのですが、初めての開催でしたし、「他の人がやっているところを見るのも参考になる」というご意見もあり、お一人ずつトライされ、その方がプレイしている時は、他の参加者の方は応援団に回ってくださいました。

ものすごく盛り上がりました。

ご用意したゲームは全部で3つあり、

  • 大砲を撃ってブロックを崩していくゲーム
  • 近づいてくる妖怪をタイミングよくハンマーで撃退するゲーム
  • 曲がりくねったコースを車で上手に進んで行くゲーム

どうです?楽しそうでしょう!

ゲームはすべて、スイッチを1回押すというシンプルな動作で操作が完結するものなので、皆さんゲームの画面を見ながら、麻痺手でものすごく集中してスイッチを押されました。
お一人ずつプレイしているところの動画を撮らせていただいたのですが、皆さん画面を見ながら、無意識にタイミングを計りながら麻痺手を動かしておられます。後から動画をご覧になってご自分の麻痺手の動きに驚かれる方もいらっしゃいました。

最初、たかぎのよくわからない説明に困惑気味だった参加者の皆さんも、実際にゲームを始めたら、ものすこい集中力でプレイされ、応援の方も、ご自分がプレイしているような感じで声援を飛ばしてくださいます。

麻痺手で驚異のスイッチ連打。自在のオン・オフ切り替え。

「そこだ!」
「行けー!」
「あー上手」
「あかん!」
「あーっコース外れた!」
「ゴールおめでとう!」

会場は、脳卒中後遺症者のいきがいづくり NPO法人ドリームの貸室で、ドリームのカフェが隣接しています。「麻痺手で遊ぼう♪会」のあまりの盛り上がりに、カフェ側にいた人が、「すごく楽しそうだけど何をやっているの?」とびっくりされる程だったそうです。

こうして楽しい時間はあっという間に過ぎ、第1回の「ヨミトリ君と麻痺手で遊ぼう♪会」は無事終了しました。

今回、アドバイザーの作業療法士の増尾さんのご提案で、アンケートを取らせていただいたところ、多くの方が「非常に楽しかった」「またやりたい」とご回答くださり、その他

「積極的な気持ちになれた。」
「ゲームは楽しいからやる気が出ます。簡単なのが良い。楽しめます。」
「麻痺手で使えるタイプに選択肢があるのが良かったです。よく考えられています。」
「手を動かす練習は、何をするかは重要な事ですが、どんな気分でするかという事が、とっても重要な事だとわかりました」

など、今回のイベントで、体験していただきたかったことや知ってほしかったことがご参加の皆さんに届いた手応えがあり、主催者として本当にありがたくうれしく思いました。

また、イベントのご感想だけでなく、今後に活かせる非常に有益なご提案もいただき、まさに今回のご参加者の皆さんが、ヨミトリ君の更なる進化のための開発チームのメンバーのような、そんな心強い思いも得ました。

ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!

また、開催にあたり、ご協力をいただきました

ヨミトリ君開発者の愛知情報教育支援協会 岡田さん、
アドバイザーとしてご参加者の手のポジションや動作のコツをご指導くださった作業療法士の増尾さんに厚く御礼申し上げます。

お二人からのコメントをご紹介します!

岡田 浩さん(一社)愛知情報教育支援協会 代表
ご参加ありがとうございました。楽しんで頂けてとても嬉しいです。こんな操作でゲームしたいなどご要望があればご連絡ください。楽しいゲームを作ります!

増尾 明さん 作業療法士
ご参加くださりありがとうございました!
皆さんの麻痺手に適したスイッチ操作方法になるよう工夫していきます。また、みんなで一緒に楽しみましょう!

また、別の支援の現場から駆けつけてくださったICTサポート仲間の黒子先輩、
参加者ご家族のキミエさん、
ハーモニカで片麻痺を克服された星さん、
前週のリハーサルにモニターとしてご協力くださった梅さんと藤さん、
取材に来てくださった東海地区遷延性意識障害者と家族の会「ひまわり」代表の外山さん、

ありがとうございました!

そしてそして、皆様の温かい関心と応援に心より感謝申し上げます。

一緒にやったら苦労も吹き飛びます
一緒に笑ったら楽しさも倍増します
一緒に考えたら困難も解決できるかもしれません

参加者の皆さんから、再度の開催のご要望も多数いただきました。うれしいです!
次の開催が決まりましたら、このご一緒しましょHPでご案内させていただきますので時々のぞいてみてくださいね。
イベントのご案内メールをご希望の方は、お問合せフォームよりご連絡ください。

ありがとうございました。
ご一緒しましょ!