チャーリーさんは永遠に、愛と歌と共に

チャーリー レインさんは、英国ロンドン出身で、長くイギリスのミュージカル、アメリカ・ラスベガスのショーなどで活躍。春日井市出身の好子さんのイギリス留学がきっかけで知り合い結婚され、2012年に来日されました。来日後も、プロデューサー兼マネージャーの妻・好子さんと二人三脚で、歌手・エンターテイナーとして幅広く活躍。チャリティ活動にも熱心に取り組まれ、東日本大震災の被災地支援のため仲間とたかぎが設立した帽子の泉プロジェクトとの交流も、チャーリーさんご夫妻の活動を紹介した新聞記事がきっかけで始まりました。

東日本大震災の被災地の方々との交流から作詞・作曲したオリジナル曲「あなたを想えば」をユーコが意訳してくれた英語歌詞を、チャーリーさん、好子さん、そして帽子の泉プロジェクトのメンバーでディスカッションを重ねて一緒に英語歌詞としての練度を高め、2017年秋に開催したチャーリーさんのトーク&ライブで歌っていただいたことなど、楽しい思い出は尽きません。

チャーリーさんはかねて病気療養中でしたが、昨年12月にご逝去されました。体調の回復を見つつ、今春には復帰コンサートを計画していた矢先の旅立ちでした。お元気な姿で再びステージに立つことは叶いませんでしたが、好子さんが、これまで応援してくださった皆様とチャーリーさんの歌声をビデオで懐かしみつつ思い出を語り合える機会を持てたらと願われ、今回のビデオコンサートを企画されました。開催にあたり、大切な友人の好子さんのために、そしてこれまでの帽子の泉プロジェクトとのご縁から、ぜひ運営に協力させていただければと、企画会議に加えていただき、コンサートの案内チラシやプログラムの作成、当日の運営のお手伝いをできたことは、本当にうれしいことでした。

11月20日(日)、グリーンパレス春日井にて「チャーリー レイン メモリアルビデオコンサート」が開催されました。

メモリアルビデオコンサート当日。天気予報では雨となっていましたが、好子さんの「大丈夫よ、チャーリーは晴れ男だったから」の言葉通り、一転、晩秋としてはとても暖かいおだやかな晴れとなり、スタッフ一同チャーリーさんに感謝。午後1時の開場から開演までの時間は、チャーリーさんのこれまでの演奏活動やご友人達との交流の写真が大型スクリーンに映し出され、早速あちこちでスライドショーを見ながらチャーリーさんの思い出話に花が咲きました。チャーリーさんが指導し、現在は東京を基盤に活動している演歌歌手の東あきさんからのメッセージと歌のビデオも披露されました。

コンサートプログラムは、先ずチャーリーさんの50周年記念コンサートの熱唱シーンから。その後英国でのミュージカル出演の映像が日本でのビッグバンドとのコラボレーションのシーンが上映されました。曲の合間には、好子さんがチャーリーさんとの思い出、チャーリーさんが歌に込めた思い、日本への愛着など、素敵なエピソードをたくさん語られました。
後半の「チャーリーと一緒に合唱タイム♪」では、チャーリーさんの歌唱シーンに合わせ、皆様が歌われる「上を向いて歩こう」「花は咲く」が会場に響き、かつて何度もそうした時と同じように、チャーリーさんが本当にそこにいて、皆で一緒に歌っているかのような、不思議な、そして懐かしい思いが一杯に込み上げてきました。

そして、チャーリーさんの一番のファンであった好子さんがセレクトした飛び切りの歌唱映像。チャーリーさんは常々「過去にはこだわりたくない」と、若かりし頃の英国でのミュージカルの主演映像などはずっと封印されていたそうです。でも、ご自分が逝った後に、自分を応援してくださった皆様にそれを観ていただいてと好子さんに託して旅立たれました。チャーリーさんとの思い出を語りながら、また、歌われるお姿の映像を観ながら、何度も涙を拭いていた好子さん。最後に、会場で皆様がお書きくださった「チャーリーさんの思い出アンケート」からいくつかエピソードが紹介されましたが、「チャーリーさんと一緒に温泉に行ったら、突然浴槽で潜ったのでびっくりした」などの楽しい思い出ももちろんのこと、遺された好子さんを気遣うお声、励ましのメッセージが本当にたくさんありました。「好子をよろしく」というチャーリーさんの思いを皆様が受け止めて書いてくださった気がして、胸が一杯になりました。

会場では、好子さんのご好意で、震災以降交流・支援が続いている宮城県名取市の福祉作業所「みのり園」のクッキーを販売させていただいたのですが、あっという間に完売となり嬉しい悲鳴。コンサートの途中では帽子の泉プロジェクトの紹介をする時間を好子さんがくださいました。そして、チャーリーさんと好子さんのお名前で、このメモリアルコンサートの収益から被災地へご寄付を頂戴しました。ご厚意に本当に胸が熱くなりました。帽子の泉プロジェクトを代表してありがたくお預かりし、上述の「みのり園」に寄付として送金させていただきましたので、ご報告申し上げます。チャーリーさん、好子さん、そしてご来場の皆様、どうもありがとうございました!

会場には他に、チャーリーさんが師事したアメリカの大歌手フランキーレインから贈られたゆかりの品の展示や、チャーリーさんがコンサートで着用した衣装やお気に入りの帽子の一部を皆様にもぜひ愛用していただきたいという好子さんの思いからの即売会など、チャーリーさんをいつまでも皆様のお心に留めてほしいという好子さんの思いがあふれていました。チャーリーさんは亡くなってしまわれましたが、でも、確かにこの日、チャーリーさんはそこにおられて、皆様と楽しく過ごされていると強く感じました。チャーリーさんと好子さんからのこれまでの皆さまの応援、交流への感謝の思いが込められた、本当に和やかな温かいコンサートでした。

コンサートのフィナーレの上映曲は、「マイウェイ」でした。圧倒的な歌唱に感動し泣きながらも、最後に、ひざまずいて歌っていたチャーリーさんが、ああ疲れたとばかりにわざとヨロヨロと立ち上がる面白い仕草に、皆大笑い。偉大な歌手・エンターテイナーでありながら、いつもジョークを絶やさず、皆を笑わせていた人気者のチャーリーさん、永遠なれ。
好子さんをお守りして、天国に素晴らしい歌声を響かせてください。ありがとうございました。

We love Charlee Forever!